グリーンウェル 個性的なプロ野球選手

かつてプロ野球は、シーズン中は毎日のようにテレビで試合が中継されていたのですが、現在では地上波のチャンネルでの放送は、ほとんどなくなったと言えるほど少なくなってしまっています。それでも球場には少なくないファンが足を運んでいるということで、まだ人気を保っているとは言えるのですが、多くの人たちの間でプロ野球の選手の個性的な言動が話題になることは、昔の方がずっと多かったのは間違いないでしょう。そのような形で話題になった選手には外国人も大勢いて、特に悪い意味で多くの野球ファンの心に残っている選手の一人が、1997年に阪神タイガースに所属していたマイク・グリーンウェルです。

グリーンウェルは1963年にアメリカのケンタッキー州で誕生し、1982年のドラフトで名門チームのボストン・レッドソックスから指名を受けて契約しました。1985年にメジャーデビューを果たして以来、12年にもわたって左翼手として活躍し、オールスターにも出場したことがある彼は、1997年にタイガース史上最高額の年俸3億円以上という破格の条件で来日しました。

しかし春のキャンプ中に背中の痛みを訴えて帰国してしまい、次に来日したのはシーズンが始まってからの4月下旬で、試合に登場したのは5月に入ってからと、鳴り物入りで入団したわりに残念なスタートとなってしまいます。さらにそのたった8日後には自打球を右足甲に当てて骨折し、彼は突然引退を表明してしまうのです。その理由として彼が挙げたのが神のお告げで、その前代未聞の引退理由は現在でも語り草となっているほどインパクトがあるものでした。